どうやって思い出に残そうかと色々模索していくうちに、知らないことが沢山分かってきました。
初期のお家や家具は、もう作られていないこと。
同じデザインでも、日本製と中国製があること。
陶器や金属の小物は危険だからと販売されなくなったこと。
コレクターの間で、初期セットは高値で取引されていること。
私の持っている古い物には希少価値があることが分かってくるにつれて、手放すことが本当に苦しくて、胸が引きちぎられるような思いになりました。
なぜなら私は、古くてレアなものが大好きだからです。
はじめは使わなければ意味がないと思っていましたが、今は押入れの中にあるだけでも価値があると思っています。
初期セットの魅力は、とにかく本物に忠実なこと。沢山あった玩具は全部手放したのに、これだけ残していたのは、やはり質の良さを感じていたからだと思います。大人が鑑賞するのに耐え得る玩具。本物のドールハウス。子どものころに本物に触れて遊べた自分は幸せだと思います。本物だからこそ磨かれた感性があると思います。
だからこそ、私が持っているよりも子どもが使ってほしい。良い物だからこそ、それで遊んで豊かな感性を育てていってほしい。そんな思いが芽生えてきました。
私は子どもがいないので、受け継いでくれる姪っ子ちゃんがいてくれることが幸せなことにも思えました。
私が持っていても、いずれは捨てられるだけですが、姪っ子ちゃんからそのまた子どもへと受け継がれていくかもしれない。そうしたら私も嬉しいし。シルバニアファミリーたちも嬉しいですよね。
良い物は世代を超えてずっと引き継いでいきたい。シルバニアファミリーがやがてアンティークとして大切に扱われるようになる日が来たら、嬉しいな。